受験数学

反復試行の確率の問題で失敗する確率をかけないとどうなるのか?説明

2020年1月26日

反復試行の確率でダーっと公式が並ぶわけですが、Cの意味はわかるのに、最後の失敗する確率をかける意味をわからない、

またはかけ忘れる人がたまにいます。

会話相手
それはダメなんですか?
数検1級
数学的にもダメだし、日常生活的にもアウト!

その理由を僕なりに説明します。

反復試行の確率とは?

  • 反復→繰り返すこと
  • 試行→実験のこと(サイコロを振る、コインを投げるなど)
  • 確率→0〜1で決まる物事が起こりうる量(とここでは曖昧に説明)

そして確率は、日本語で「そして」という意味合いを感じたら、どんどん「かけ算」をしていくルールがあります。

その原則にのっとると、反復試行の確率とは次のようになります。

数検1級
n回同じ試行をしてk回成功するとする。成功とは1回成功する確率がpであるものとする。その確率は・・・

こんな式になります。

初めのCはn回やってk回当たる時の、順番を考えると出てきます。

そして問題は最後の()で書かれた式です。

もしも最後の()がなかったら?

会話相手
こんなことですよね笑
数検1級
ではこの式がどんな意味を持っているのかを考えます

上の式に1をn-k回かけても値は変わりませんね。

確率の問題で1をかけていくってどんな意味でしょうか?

数検1級
確率1って最強の意味ですよ。1って起こることが100%って意味ですから

つまり上の式って、こんな意味です。

数検1級
n回中k回は成功するよ!そして残りの回数は成功でも失敗でもどっちでもいいよ!
会話相手
なるほど。すごく実際の確率よりも大きな値が出てくるのも納得です

実生活で確率1をかけるということをしてはダメ

こんな面白い本もあるように、基本的に人間って楽観主義の人の方が楽しそうですよね。

しかし、いつでも希望的観測を持っている人って危険です。

それが、成功でも失敗でもどっちでもいいやー!って心境ですよね。

此処一番の生死が決まる勝負で、これをやってしまうとダメですよね。

もっと確率を勉強したいかたはハッと目覚める確率を参照してください。

会話相手
面白いですよ!
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志田龍太郎

東大修士取得後30代で3000万円を築き早期リタイアした元数学教諭(麻布高など指導経験あり)の投資家。サイト+SNS運営などに取り組む傍ら英検1級勉強中。数検1級を高3で漢検1級を教諭時代に取得。数検1級は平成17年度の第106回検定にて合格しました。執筆などお仕事依頼などはお問い合わせからお願いします!

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