数検1級の参考書を難易度という観点からまとめ直してみます。
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【数学検定1級】参考書の順番で合格率が上昇(過去問は難易度に注意!)
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数検1級の過去問という観点
数検1級の過去問が掲載されている参考書を時系列順に並べました。
1994~1997年の過去問が3回分解ける。解答が簡素のため学習しづらさは否めないが最近の問題集に載っていないパターンに触れられる。
数検実物過去問題集 1級1次 /エコ-出版(昭島)/日本数学検定協会
1997~2000年の過去問が8回分解けます。恐らく最も入手が難しい本のため発見時は即時購入が吉です。
本書は数検1級の1次試験の過去問集ですが、所々の問題で記述問題があった時代の問題も含まれています。
本書のレベルが今の1級のサービス問題レベルというわけなので、本書を解くことは有益な情報を得ることになるでしょう。
数検実物過去問題集 1級2次 /日本数学検定協会(台東区)/日本数学検定協会
もうほとんど手に入ることは難しいでしょう。どうしてもという方は、国会図書館にて入手されるのが良いと思います。国会図書館については後日に記事にする予定です。 本書は8回分の過去問が掲載されています。
1997~2000年の過去問が8回分解けます。恐らく最も入手が難しい本のため発見時は即時購入が吉です。
当時の数検1級の2次試験ではフーリエ解析やラプラス変換が大問7で出ていた傾向がありました。
もちろん、その内容は表面的な計算なので院試数学のような難問はありません。
そろそろラプラス変換が登場してもおかしくないと思うので、本書で数検1級の特殊関数の問題に触れておくと安心です。
もうほとんど手に入ることは難しいでしょう。
どうしてもという方は国会図書館にて入手されるのが良いと思います。国会図書館については後日に記事にする予定です。
本書は8回分の過去問が掲載されています。
1997~2000年の過去問が8回分解ける。恐らく最も入手が難しい本のため発見時は即時購入が吉。
2003~2004年の過去問が4回分解ける。数検1級チャレンジャーは準1級の過去問は解かなくてOK。数検1級の難化に対応し始めた初めての対策書である。
2005年は一松先生の参考書が発売されています!
2006~2008年の過去問が7回分解ける。数検1級の歴史の中で最も合格が厳しい回の問題がギッシリつまった対策書の印象である。新品で変えれば幸運である。
2011年の過去問が3回分解ける。内容は同じ創育社の物と同一で異なるのは過去問部分のみである。1000円で過去問3回分は価値があると感じる。
2012~2014年の7回分の過去問が解ける。発見Iの本とは内容が全く異なるので注意されたい。
2017年の過去問が1回分解ける。本書は数検1級に頻出の微分積分と確率統計を体型立てて説明している教科書的な存在である。合格には必須のバイブルである。
2018年の過去問が1回分解ける。本書は数検1級に頻出の線形代数を体型立てて説明している教科書的な存在である。合格には必須のバイブルである。
難易度という観点
数検1級の参考書を難易度順に並べてみました。
最古の数検1級対策書である。数検1級初期の頃の過去問に触れることができるレアな本である。ただし内容は現在の内容と比べて大変平易である。
難易度が落ち着いてきた頃の数検1級の過去問に触れられる良書である。数検準1級以下の復習もこれ1冊で万全です。
数検1級で頻出分野の微分積分・線形代数・確率統計以外の頻出パターンを吸収するために大変に有益な本である。是非とも手に入れて置きたい。
数検1級の頻出分野の微分積分の過去問を通して内容をいもづる式に理解させようという狙いの本である。数学が苦手な方には推薦できないが得意な方にはコスパ最高の1冊となる。
数検1級の頻出分野の線形代数の過去問を通して内容をいもづる式に理解させようという狙いの本である。数学が苦手な方には推薦できないが得意な方にはコスパ最高の1冊となる。
問題から派生する事柄や発端となる考え方に重点を当てた大変に数学的な本である。そのため数検1級で満点合格を狙うための本である。合格のみを目標とする方にはオーバーワークとなる。
おまけとして元会長の一松先生の参考書があります。