数検準1級を目指そうとしている方が一度は思うことがあるのですが、なんだかわかりますか?
それは、数検2級と全然難易度が違うじゃん!ってことですね。
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ここで数検準1級の挑戦を諦めてはもったいないです!
僕も今でこそ数検1級に合格していますが、
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かつて数検準1級には苦戦した記憶があるのですが、それは大きく3つに大別できるのです。
そこを先に理解してもらって、数3をはじめとする科目を楽しんでいただこうと思います!
以前に書いた記事も参照されながらご覧くださいね。
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【数学検定準1級】難易度レベルは受験数学の偏差値帯!合格率を上げる過去問の取り組み方
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数検準1級が数検2級と比べてレベル差を感じる理由
数検準1級は英検準1級と漢検準1級と比較すると、次のような位置付けになる感覚です。
漢検準1級<数検準1級<英検準1級
右に行くほど難易度が高い(つまり合格するのが難しい)という意味です。
これは、右に行くに従って暗記で得点できる要素が減っていくためです。
数検準1級が難しく感じる理由は次の3つです!
- 高校2年生までの数学の理解が浅い
- そもそも数学3の勉強法を理解しておらず厳密にやりすぎて失敗する
- 1次試験と2次試験の時間配分をミスする
この3つが数検2級と数検準1級との大きなギャップになります。
では、一つ一つの解決策を教えていきます!
数学Ⅰ・数学A・数学Ⅱ・数学Bの理解が浅い人へ
まず理解が浅い状態というものを知っていただきます!
理解が浅いとは次のような状態である。
- 公式だけを知っていて適当に当てはめて満足している
- 各分野の計算はできるけど、何故そのような計算をするのかが分からない
- 先生の説明を聞いただけで分かった気になるが自身では解答を復元できない
この少なくとも1つを満たしている時は、もうダメですね笑
僕の感覚だと、ほとんどの高校生(や中学生?)はこのような状況です。
自分の高校時代を思い返してもそうでしたね笑
なんとなく分かっているとは、何も分かっていないということに近いですからね!
特に大学受験生は要注意です。
まず、しっかりとした教材で学習しましょう!
今現在に発売されている参考書ですと、この本がベストです!
合格するならば、最も効率が良い本です。
この1級バージョンも素晴らしいので、数検準1級に合格した後にぜひ見てみてくださいね!
本書を用いて、次のようなステップで高校2年生までの範囲を学習していきます。
- 各分野の目次や節を一通りみて、何を学習するのか?どこが目標地点かを把握
- 次に例題に飛んでノートに解答をみながらでOK(初見で)なので、進める。
- 解答部分で???となったら定義や定理に戻ってじっくりと読む
本来の数学の学習では、定義→定理→問題
となりますが、まぁ数検準1級ならば、上で述べた順番が頭に入りやすいはず。
しかし、次の分野に関しては理解が浅くなる傾向があるので要注意です。
数学A→確率
数学Ⅱ→三角関数
数学B→ベクトル
確率は、PやCのどっちを使うべきか?が本質ではなく、
実験していく過程が大切なのをお忘れなく。
三角関数は、加法定理などの公式を適当に使っていくのが大事なのではなく、
単位円を用いた定義をしっかりと理解した上で進めていくように。
ベクトルは、立体図形への応用がゴールです。
空間の直線の方程式や平面の方程式までしっかりと理解しましょう。
以上の点に注意して高校2年生までの学習、つまり数検2級までの復習をお願いします!
数Ⅲの勉強法は厳密にやり過ぎは学習意欲の低下を招く危険がある
数Ⅲと高校2年生までの範囲の数学の決定的な違いはなんだと思いますか?
それは、無限大の扱いが増えてくることです。
極限の問題では、厳密に考え過ぎると逆に頭が混乱するので、数検準1級のレベルではオススメできません。
数Ⅲでは、極限値に関する箇所は、
限りなく近づくというものは、まぁそんなもんかな?的に緩く思っておけば十分です。
大学入試でも、ほぼ全ての問題に影響なしです!
そういうものだと思って数Ⅲは取り組んでください!
数Ⅲは次のことを頭に入れてください。
- 極限値の扱いは緩く考える
- 基本的に教科書の例題が数検準1級では問われることになる。実は高校2年生までの範囲の数学の方が応用問題として難しいことが多々ある!
数検準1級の特有の試験形態に慣れるべし!
河合模試などの偏差値が60を超える数学がある程度得意な人でも、数検準1級をノー勉で挑むのは危険です。
その理由は、数検準1級は数検2級と違って1問の重みが大きいからです!
- 数検準1級の1次試験は7問が出題される。2問より多くミスると不合格!
- 数検準1級の2次試験は実際は4問解くことになり、方針が分からない問題が2問あった瞬間に不合格になります。
これは次の本を解いていただければわかりますが、結構シビアな検定ですよ!
過去問をめっちゃ解いてみたい!という人はこの本がオススメです。
僕は中学生の頃に数検準1級に挑みましたが、1次試験の方に苦戦しました!
その理由はですね、2次試験は選択問題になっていて、解けそうな問題を確実に解けばいいんです。
しかし、1次試験は60分でランダムに7問を解かされるので、次の理由からぶっつけ本番では確実にテンパります!
- 高校2年生までの範囲の数学は教科書の章末レベルの問題が1次試験に登場することもある!難しい回の時は4問程度がそうなってしまうw
- 高校3年の範囲の問題では極限値と積分がどちらも出てしまって、しかも計算量が思いパターンに当たってしまった場合、時間切れになってしまうことがある!
- そもそも答えのみを書くので基本的に部分点が期待できない!
これが僕が数検準1級の1次に苦戦した理由です。
あなたにはそうなって欲しくないので、対策を念入りにして欲しいと思います。
そのような本は、『数学検定の完全対策』がオススメです。
過去の本を改訂したものです。
数学はとても面白い学問であり、理系を楽しむための道具でもあります。
数検準1級に合格されて、数学の楽しさを発見していただけることを期待します。
お読みいただき、ありがとうございます。