受験数学

数検を受けた方へ!数学の各分野の問題で乗り越えるべき壁をまとめた

2019年6月23日

数学検定は、小学校入学前から大学院入試初級程度の数学まで、幅広いレベルに挑戦できる面白い検定です!

会話相手
nananiruさんは何級持ってるんですか?
数検1級
僕は1級だよ。と言っても本番でたまたま解ける問題が出てくれたおかげだけどね。
【数学検定1級】参考書の順番で合格率が上昇(過去問は難易度に注意!)

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数検は「あ、この問題知っている!」という

あ!問題を増やせば増やすだけ合格率が高まる検定です。

数学の勉強と言っても色々とあります。

    1. 数検の勉強
    2. 中学入試の算数
    3. 高校入試や大学入試の数学
    4. 大学学部生が学ぶ数学(これはさらに工学部系の数学と純粋数学にわかれる)
    5. 大学院入試の数学
    6. 最先端の数学(僕の理解をはるかにこえていて語れません)

今回は数検の勉強に絞って、数学学習者が乗り越えるべき壁を書いてみました。

特定の級を目指されているあなたにオススメの内容になっています!

本当に算数の初めから数検1級の出口まで書いていきます。

小学校の算数

四則演算

ポイントは掛け算の九九を早めにマスターすることです。

割合

割合は小数と分数が登場した時に、しっかりと学ぶべきです。

面倒かも知れませんが、ここをサボると後々のデメリットとなります。

算数の文章題

植木算と周期算と規則性の発見は確実にマスターしてください。


ここまでやれば数検という意味では十分です。

ここで思考力が養成されます。

ここでサボると数学が壊滅的になります。

他の速さや食塩水の問題やニュートン算は難しいですが、所詮は割合の問題に過ぎません。

要は算数の究極的な指導目標は割合を理解させることだと僕は思っています。

算数の最終ゴールは割合が理解できることだ!

中学校の数学

中学校になって算数は数学に変わります。

会話相手
これってなんでですか?
数検1級
この問いは人によっていろんな解釈があると思うんだ。算数は生活で必要な算術を、数学は学問としての入り口という意味での「数学」と分けていると思うよ

独学で一気に学びたい人は次の記事へGO!

この世から数学嫌いを0に!中高6年間の数学の本質をまとめました!

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数と式

やはりなぜ文字を使うか?ですね。

マイナスかけるマイナスがプラスになる理由!正負の数を10分で攻略

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これについてはツイートをしているのでご覧ください。

文字式計算を3分で理解する方法!文字を使う理由と展開まで教えます

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方程式・不等式

これは算数的な解き方にこだわる人ほど今後の数学ができなくなりますので。

きちんと移項をする意味などを理解する必要があります。

比例・反比例

これは文章→関数→グラフを作れればそれでおしまい!

中1数学の1次方程式と1次不等式・比例と反比例を絡めて教えます!

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連立方程式

中学生の段階では解ければOK

大学生の段階では、それだけでは全くお話になりません笑

1次関数

関数の式→グラフの形への変換のスピード重視です。

1次関数と円の方程式は軌跡の求め方を知れば自由自在に求められる!

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展開と因数分解

中学数学〜高校数学への橋渡しですね。

とにかくパターンを頭に入れましょう!

平方根

平方根のポイントそれが1つの実数だという認識を持つことです。

記号に翻弄されるとNGです。

技術面では有理化のスピードを速めることが今後に繋がります。

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スクリーンショット 2019-08-06 22.16.37

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二次関数

中学生の段階では全然内容が薄いです。

早く平方完成まで手をつけましょう!

三平方の定理

コツは図形をみて、直角三角形が浮きだてくるまで解きまくることです。

それしかないですね笑

場合の数・確率

中学生の段階から、数え上げることを面倒くさがらずにやってください。

楽をしようとすると思考を放棄することになり、高校で全然解けなくなります。

高校の数学

数と式

これは剰余の定理が本番です。

そこを突破するためには恒等式というものの徹底理解をお願いします!

二次関数

下記記事を参照ください

二次関数の解き方、平方完成、グラフの本質が10分で理解できます!

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三角比

まずは下記の記事を参照ください

サイン・コサイン・タンジェントを1分で教えます

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あとは次の3つの図形と絡めた公式を覚えれば終了です。

  • 正弦定理
  • 余弦定理
  • 三角形の面積公式
会話相手
正弦定理と余弦定理の使い分けの判断がつきません!
数検1級
これはコツがあってね。正弦定理は角度の情報が辺の情報より多い場合に使う。余弦定理は辺の情報が角度の情報より多い場合に使う。ただそれだけさ。

場合の数・確率

これはPやCだけにとらわれると全くできなくなります。

数え上げがまず理解できてから、PやCを使おう!という思考になってください。

  • 確率の分母と分子の数えからは統一せよ!
  • Cは選ぶだけ。Pは選んでから並べる作業があることに注意!


確率はこの本だけでどこまでもOKです笑

これぞ神の本!

平面図形

これは角の二等分線の定理・円周角の定理・接弦定理・チェバの定理・メネラウスの定理を暗記しておしまい。

どうでもいいけど、チェバの定理をチャパの定理と書いた人がいます。

どれはドラゴンボールの王様ですので間違いですw

整数

これは深入りは禁物です。が、次の2テーマは最低でもおさえてください。

  • 素因数分解をする理由
  • 合同式を使うべき問題


数検準1級までの整数なら、この本だけでもお釣りがきます。

数検1級だと絶対に足りないw

図形と方程式

円の方程式の典型問題を潰してください。

1次関数と円の方程式は軌跡の求め方を知れば自由自在に求められる!

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領域の部分は因数分解型の問題などは裏技を知ってください。

1点を代入して・・・ってやつです。

また、機会があれば記事にします。

軌跡や通過領域はやり過ぎはNG。

どうしてもやりたいならば、次の本で場合分けの地獄を体験してくださいw


と言っても実は数検1級には意外にも出なかったりする。

数検2級や数検準1級には典型問題だけ解ければ全然OK!

通過領域は受験数学の最難関分野の1つなので深入りしても合否には影響しません。

  1. 整数
  2. 通過領域
  3. 体積

これが受験数学最難関分野です。

三角関数

いつまでも直角三角形の定義にしがみついている人はもうダメです。

円による定義に移行しましょう!

それが済んだら、次の順で公式を覚えてください。

  • 加法定理(ゴロはネットで調べれば、いっぱいw)
  • 倍角の公式
  • 半角の公式
  • 和積の公式
会話相手
合成はいつやるんですか?
数検1級
あれは所詮、三角方程式などを解くためのツールに過ぎない!だから後は数検2級の対策本などで三角方程式・三角不等式・三角関数の最大最小などのテーマの問題にトライしてもらえればOK
【数学検定2級】難易度は合格率30%!文系数学範囲レベルの過去問の勉強時間や参考書と問題集の勉強法について解説

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指数対数

ここは数検でも受験でもボーナス分野w

何もいうことはありません。

微分積分(数Ⅱ)

数検2級の微積はたった3つしかやることがないです。

  • 接線の方程式を求められる
  • 3次関数のグラフが書ける
  • 面積が積分で求められる!

以上です。

大学入試になると、いろんなテクニックがある分野ですが、数検2級では正攻法でOK

ベクトル

図形問題をベクトルで対処できると数検のベクトル問題はどんな問題でも満点です!

ポイントは、s、tなどと置く問題を完璧に理解することです!

意外にもオススメは1対1対応の演習の数Bだったりする。

数列

数列は次の2つの基本がマスターできていれば数検準1級まではOKです!

【数学検定準1級】難易度レベルは受験数学の偏差値帯!合格率を上げる過去問の取り組み方

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  • 漸化式(大学入試では20パターン程度あるが数検では基本的なやつでOK)
  • 数学的帰納法(数検準1級はノーマル・おととい法・人生帰納法までやるべき!)

複素数と複素数平面(数Ⅱと数Ⅲ)

複素数ではただ計算できればOK

複素数平面では虚数単位iの3つの見方を勉強してください!

複素数の受験問題を解く鍵は3つの見方を使い分けることだった!

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虚数単位iは3つの意味があり、それを使いこなせることがこの分野の近道!

  1. 文字としてのi→文字式と同じように計算できる!
  2. ベクトルとしてのi→足し算や引き算ではベクトルの性質を持つ!
  3. 関数としてのi→掛け算では90°回転させる関数的な性質を持つ!

わからない人はこの本がオススメ!めっちゃわかりやすい。

式と曲線

放物線・楕円・双曲線の式とグラフの行き来ができればOKです。

後は積分と絡めて出題されますが、あまり頻度は高くないです。

特に数検準1級の1次試験で絶対に出ますので、対策をしておきましょう!

やれば絶対に7点中1点は取れるので。

極限

これは図形問題を関数で表してからの極限値の流れしか出ません。

ロピタルの定理は知っておくべき。

微分法

数検準1級の微分法では、グラフが書ければおしまいです。

積分法

高校数学のラスボスであり、数検準1級のラスボスでもあります。

やはり難所は体積ですね。

時間切れにならないように対策をしっかりとしてください。

ここは大学受験中級程度の問題が出ます。


やさ理まで難しい問題は出ないのでご安心を!

大学数学

最後に数検1級の範囲の大学数学のポイントを書きます!

線形代数

数検1級が難しいのは、ここが出来ない受験生が多いからです。

専門的な内容は数検1級には出ませんが、やはり固有値問題はできるようにすべき。

最近の数検1級の2次は少々ひねってきているので、次の本の線形代数を解いておくのは有用です。


この本は次の解析学でも有用です!

それ以外は数検1級のレベルをこえるためオススメしません。

解析学

イプシロンデルタは出ません!

よく受験者が混乱するのはやはり重積分ですね。


数検1級の解析学を突破できるかは、重積分をこなせるかどうかが大きく作用します。

実はここ(重積分)が数検1級の命綱的な役割を演じていると最近、思ってます。

確率・統計

1つだけ言えるのは統計を1ヶ月で集中して検定問題をマスターできれば、

数検1級の2次問題は4問中1問は絶対に取れるということです!


ここは大学入試数学の難問もたまーに出てきて厄介なところです。

ちなみに数検1級の1次の確率の問題は、ただ積分して終了!的な問題もたまーに出ます。

ま、積分が出来ないとアウト!なところなので難しいことには変わりません。

整数(数検1級)

僕が思うに、数検1級のラスボスは整数だと思うんです。

数検1級の過去問を解くときにだいたい解けない問題は、この整数の分野です笑

いくら参考書をやっても網羅させないぜ!的な姿勢は漢検1級に似た感じを受けますw

いずれにせよ、整数を制覇できたあなたは数検1級はもう合格できる実力ですよ!

会話相手
整数を制覇ってどんなレベルですか?
数検1級
数検1級の2次の整数問題(だいたいは大問1に来る)の正解率が5割という感じならOKという感覚だよ。

以上です!

長くなってしまいましたが、それだけ数検に合格するためには突破すべき壁が存在するんですね!

今回の数検で上手くいった人もダメだった人も、それぞれ次を意識して頑張ってください!

  • 上手くいった人→迷わずに次の級の対策を!
  • ダメだった人へ→良質な過去問が手に入りました!次でもっと良い点数を!

お読みいただき、ありがとうございます。

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志田龍太郎

東大修士取得後30代で3000万円を築き早期リタイアした元数学教諭(麻布高など指導経験あり)の投資家。サイト+SNS運営などに取り組む傍ら英検1級勉強中。数検1級を高3で漢検1級を教諭時代に取得。数検1級は平成17年度の第106回検定にて合格しました。執筆などお仕事依頼などはお問い合わせからお願いします!

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